いなか伝承社(地域活性化支援)のブログ

和歌山県内各所の農山漁村のファンを作り、土地も含めた「慣習や風俗、信仰、伝説、技術や知識」の次世代への伝承を目的とする団体のブログです。  https://tsuku2.jp/inakadss 

DASH村と、明雄さんから学んだこと

DASH村」農業指導の明雄さんが昨日亡くなられたとのニュースがありました。

謹んで御冥福をお祈り致します


当団体「いなか伝承社」の根幹にあるのは、「いなかの暮らしを次世代に伝える」というテーマなのですが、「何でいまさら昔の暮らしをしないといけないんだ!」と人によく言われます。

今住んでいる人は別に構わないのです。
それとは別に、地域外からの移住者が農山漁村で生活していくために、特に中山間地で生活していくためには、お金がたくさんあるなら別ですが、そうでない人はそれまでの都市型のライフスタイルは一部にとどめ、その中山間地にもともと有ったライフスタイル(へんぴな場所で生きるためにはそれ相応の努力と知恵が必要で、その土地ならではの醸成されたものがどこにでもあったはずなのです)で生活するのが金銭的にも、ローカルコミュニケーションのためにも適していて、持続的に住み続けられる方法だと私は考えているからです。

そのために、そのかつての暮らしを知っている方と移住者をつなげて、その土地に合った暮らし方を次の世代へ伝えて、その土地ならではの文化を残し、その土地固有のものをなるべく多く景観資源、商品化資源etcとして残して他地域と差別化を図り、一方来た人にとっては住み続けやすい・住みたいと思う土地にしていくのが目標です。


そんな考え方の中で、鉄腕DASHの「DASH村」の明雄さんは、優しい話し方で、昔からの生活の知恵や農法を若者に教えてくれて、たぶんテレビに映っていない部分でもいろんな知恵を番組に貸していて、たくさんの人に映像を通じて「田舎暮らしの一つの生き方」を示してきました。

その生き方は時間や手間がかかっても、決して不便さを感じさせず、地元に誇りを持っていて、それまでの暮らしを大切に思っている気持ちが伝わってくる。
自分も、田舎のなかで身近にあるものを使って、何でもできる明雄さんみたいなスーパーおじいちゃんになりたいと思っていつも見ていました。

この番組を通して、いなか暮らしの映像は記録されてずっと残るし、映像は文字より理解しやすく、伝えやすく、日本、そして世界の人々に発信する大きな力になる、ということも私に示してくれた素敵な番組でした。

今はまだまだ無理ですが、「いなか伝承社」の活動を通じて、もっと農林水産業関係者、伝統産業関係者、中山間地の人々とつながって、スタッフとして映像をいじれる人が来てくれたら、『映像で(民俗学的な部分の)いなか暮らし』を伝える、ということも必ずやりたいと思っています。

失われるのが前提だとしても、今の時代なら文章だけでなく、「映像」でもそこで人々が生活していた証しも知恵も残せる。


あー、なんだかうまくまとめられないや。。f:id:inakadss:20140607144256j:plain