高知に行った時に、梼原町でお世話になっている方のおうちの外に、ほったらかしになってサビサビになっていたヤス?を見つけたので、頂いてきました。
ヤスというのはアユを水中で突いて捕るための道具なのですが、同様のヤスの中でも非常に珍しいヤスでした。
現在販売されているものは写真2枚目のような「長い棒の先に歯がついていて、ゴムの力で飛ばす」ものがほとんどで、かつては棒の部分は木や竹で子供たちが自分で作って川遊びに使っていました。
今回頂いたものは、水中銃タイプで、しかもヤスを差し込む土台も金属(普通は木)で出来ていて、オール金属というこれまで見たことないタイプのものでした。
ただ、オール金属のために頂いた状態では全身サビだらけだったので、旅の予定外でしたが行きつけの四万十町の鍛冶屋に持っていって、おんちゃんに相談したら、工房(写真3枚目)をお借りして、手取り足取り教えてもらいながら自分で砥いできました。
鍛冶屋のおんちゃんに聞いたら、「台座は鉄工所が作って、歯は鍛冶屋が作ってハメ込んである」かなり珍しいものとのこと。
サビを落として道具が生き返った!
川漁文化の貴重な遺産として当団体の体験プログラムに組み込めたらいいなぁと思いましたが、紀の川は汚くて使えないし、許可的に突き漁して良い川はあるんだろうか・・・。
こんな感じで、今回の場合は、
田舎に放置されていた
・ヤスの発掘
・ヤスの情報収集、当時の使い方の情報収集
・修理及び復元
・修理できる数少ない職人の発掘
を行い、
ー川漁文化の発信
―かつての子どもの遊び(今でもできる)
―実際に活用を検討(資料館に入れられたらもう使えない!)
ー道具を修理できる職人の情報発信(日本中の修理して使いたい人へ。あるいは後継者育成につなげる)
等が行えるんじゃないだろうか・・などと検討します。
このような民俗学的な思考を繰り返して、かつてのモノ・人・技術といった地域資源を活用しつつ、文化の継承しつつ、それを地域活性化につなげていこうと思っています。