いなか伝承社(地域活性化支援)のブログ

和歌山県内各所の農山漁村のファンを作り、土地も含めた「慣習や風俗、信仰、伝説、技術や知識」の次世代への伝承を目的とする団体のブログです。

【鍛冶屋さん、後継者できました!!】


かつての文化を残そうと動いている自分にとっては、とても嬉しいニュースがあります。
今動いている和歌山のことではありませんが、高知で私が鍛冶について教わっていた師匠が、2年前に訪問した際は、「もうあと5年で体力の限界だ、やめる」と言われていましたが、この間訪問したら、息子さんが会社を辞めて、後を継がれるとのこと。
何とか間に合った!! とても嬉しい!!

この私の鍛冶の師匠は日本刀を作る「刀鍛冶」では無く、かつての農山村の集落に1軒はあった1次産業に関わる刃物を鍛造する「野鍛冶」です。
ナタ、斧、鎌、クワ、剪定ばさみ等、主に山の仕事で使う刃物を何でも作っていました。
刀鍛冶は日本刀を作るので伝統文化の担い手として認識されていますが、野鍛冶の作る刃物は今やホームセンターで似たようなもの(ただし質は全く異なる)が売っているので、あまり重要視されておらず、そのために日本中で野鍛冶がどんどん絶滅に向っています。

そんな野鍛冶の中でも、私の師匠は人間国宝になれるんじゃないかと思うくらいスゴい人です。
それぞれの使い手に合わせた山林用刃物のみならず、包丁も作れるし(ここまでは既存の野鍛冶でも作れる)、自分でたたら製鉄をして玉鋼(日本刀に使う最高級のハガネ)まで作り出し、日本刀まで打てる上に、どんな刃物でも砥ぎ直すことができるスーパー鍛冶屋です。
さらには、刃物文化を残すために実用可能なヤイバの付いた各種刃物のミニチュアサイズのものまで作っていました。

この鍛冶屋さんのスゴさの詳細や写真は話すと長くなるので過去に私が書いた記事を是非ご覧ください。
http://inaka-pipe.net/20121226/

その鍛冶屋さんから頼まれた訳ではありませんが、このギリギリになって次の世代へと奇跡的に紡がれた細い糸を、確実な太い糸にして技術継承してもらうためにも、息子さんには様々な土地の、様々な刃物に触れてもらいたいと思います。(昔からの道具は、各地で土壌、風土、使い手に合わせて一つと同じものがありません)

そこで、この記事を見て頂いているみなさん、或いはお知り合いの方で、大切にしている刃物や眠っている刃物で欠けたり、サビたり、柄が壊れたりして、使えなくなっているものがあれば、この鍛冶屋さんのところで砥ぎ直してもらえないでしょうか?
どんな刃物でも(ハサミでも!)、どんなサイズでも、どんなオーダーでもこの人は治してくれます。
その職人の姿をなるべく数多く後継者に間近で見て触れて学んでもらいたいのです。

変なお願いですが、とても素敵なお父さんとお母さんなのです。
ご検討宜しくお願いいたします。

黒鳥鍛造工場 くろとりたんぞうこうじよう
住所 〒786-0043
高知県高岡郡四万十町本堂430
電話番号 0880-24-0291
(機械がうるさいのでちょっと耳が遠かったり、土佐弁で声が理解しづらいかもしれませんが、ご容赦下さい)

 

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