いなか伝承社(地域活性化支援)のブログ

和歌山県内各所の農山漁村のファンを作り、土地も含めた「慣習や風俗、信仰、伝説、技術や知識」の次世代への伝承を目的とする団体のブログです。

【埋もれた地域資源の発掘:タライ舟】

当団体では、地域活性化活動において、かつて使われていた道具・農具・民具などもその地の固有の地域性を示す地域資源として活用できるため、聞き取り調査や現場調査などにより発掘を進めています。(資料館や博物館は寄贈されたらそこで終わりで現場や野外で活用されることは無いのでアテにしていません)

そんな中で今回、1年以上かけて探していたものを見つけることができました。
それはかつてため池で農家の生活の一部として使われていた「タライ舟」です。

和歌山県北部を流れる一級河川紀の川は、中下流域に広大な紀の川平野を形成し豊かな水をもたらしていますが、その平野すべてを安定的に潤すには水は充分ではなく、紀の川に沿ってたくさんのため池が作られました。
その景観は和歌山県北部を形成する重要な要素であり、県の中部や南部と異なる景観を生み出しています。

そんな「ため池」は地元住民にとって身近すぎてその価値や働きが忘れ去られようとしているため、ため池にまつわる民具や農具を機会があれば収集や活用しようと動いておりましたが、この度紀の川市内のとあるため池を管理している「池守(イケモリ:それぞれの池を管理・活用する農家集団)」の方々と出会い、今も眠るタライ舟の存在を教えて頂き、団体活動の趣旨を理解して頂いた上で利用させて頂けることになりました。

かつてこのタライ舟は、ため池のある周辺農家の方々が年に数回一斉に集まり、ため池に植えているハスの収穫を行うのに使っていたそうです。

この保存されていたタライ舟は2艘あり、両方とも使用許可を頂きましたが、使わなくなってから10年以上経つために底が抜けていてこのままでは使えません。

今後はこのタライ舟を修復できる木工職人or桶職人を探し出し、水漏れを直し、道具として活用できるようにします。
どなたか身近で修復可能そうな方がおられたらぜひご紹介ください。
サイズは内径約80cm、外径約90cm、高さ約38cmです。

もし修理できたら、ため池に浮かべて当時のようにハスの収穫を行ってみたり、タライ舟レースをしたり、大人や子供がため池に積極的に関われる機会の提供を行いたいと思っています。

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