いなか伝承社(地域活性化支援)のブログ

和歌山県内各所の農山漁村のファンを作り、土地も含めた「慣習や風俗、信仰、伝説、技術や知識」の次世代への伝承を目的とする団体のブログです。

【80代の現役和菓子職人夫婦の営む和菓子屋さん@橋本市】

 

いつも気になっていながら、駐車場が無いので行くのを後回しにしていた橋本市の和菓子屋さんを訪問してみました。

何の情報もなく訪問しましたが、中に入ると、季節の和菓子、上生菓子、定番和菓子、郷土菓子(焼き餅)が並ぶ、昔ながらの和菓子屋さんでした。

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現役の大将の年齢は80歳、82歳の大将の奥様も一緒に作られていて、ご夫婦と娘さんで営まれている、創業大正7年という歴史ある和菓子屋さんでした。

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現在も手作りにこだわって作っていて、ヨモギ(写真3枚目)も毎年82歳のおばあちゃんが採集に行き、一方大将は年末年始だけに販売する「でっちようかん」で羊羹を包む竹の皮を毎年採りにいっているそうです。スゴイ・・・。

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今はもう年齢のために採集していないそうなのですが、かつては柏餅のカシワの葉っぱも自分たちで採集に行っていたそうです。

昔ながらのやりかたで和菓子を作られていて、大将も奥様もとても人の良い素敵な方々でした。
実際に和菓子も美味しかったです!

当団体の活動趣旨を説明したところ、ご厚意で作業場を見学させていただきましたが、製あん装置、和菓子道具一式などなど、使っている道具類も年季のある道具や設備ばかりでした。
写真4枚目は、これもまた年季の入った、お饅頭などに押す「春」の焼き印です。

 

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ただ、あと2年で創業100年にもかかわらず、このお店も跡継ぎがおらず、今の80代の大将夫婦が作れなくなったら辞めざるを得ないそうです・・・。

最近地元の和歌山では大手和菓子メーカーだった駿〇屋の廃業騒動(600年続いた和菓子屋が去年潰れて、今年別会社に移行して再開した)がありました。
長い歴史があって技術も道具も素晴らしいものがあるお店はそれだけで価値があるとは思います。ただ、そのお店の職人さんや大将に「心」がないお店は潰れても仕方がないと個人的には思います。
「のれん」を守るより和菓子の「心」を伝えることができる地元のお店・職人さんにこそ生き残ってもらいたい。そしてそういう所をみんなで応援していくことが伝統を伝える、ということじゃないのかなと思っています。

その点、このお店は本物でした。
24号線沿いの見えやすいところにあるので、橋本市に行かれる際はちょっと立ち寄って、お話されてみてください。

店名 中西菓子舗
0736-32-0440
和歌山県橋本市橋本2-2-18
橋本駅から297m
営業時間 8:00~18:00
定休日 日曜日?
駐車場は無いので路駐です。

今年もご夫婦ともにお達者で、来年年始の花びら餅を買いにいけますように。