いなか伝承社(地域活性化支援)のブログ

和歌山県内各所の農山漁村のファンを作り、土地も含めた「慣習や風俗、信仰、伝説、技術や知識」の次世代への伝承を目的とする団体のブログです。

【氷屋さんの衰退】

 

和歌山に残るかつての文化の掘り起しのために、50年以上前からされている氷屋さん(氷商)を伺いました。

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和歌山ではもうほとんど見ないなーと思ってはいましたが、本物の氷商の方にお話を伺って、その謎が解けました。

かつて氷商は各市町村に1事業者しか認可されなかったようです。
なので、もともとの氷商の数が少ないにもかかわらず、人口減少や高齢化とともに廃業が進むと、あっという間に絶滅危惧種になってしまいました・・・。
今では、氷を仕入れる製造会社も県内ではどんどん無くなっていき、それが値段にも跳ね上がって高くなってきているそうです。
和歌山の紀北エリアだと海南市まで行かないともう買えないそうで、そこも製造元だったのが仕入れるだけになってしまったようです。

また、伺ったところのご近所にはかつて20軒以上のかき氷屋さんがひしめいていたようなのですが、アイスが気軽にスーパーやコンビニで買えるようになり、お菓子の種類自体も増えたことがあって、かき氷が「イベントの時の食べもの」になるにつれてかき氷屋さんもどんどん減っていってかき氷屋さんも絶滅危惧種になってしまいました。

そうなると、市街地では氷屋さんが無くなって困るのは飲食店の方がメインだと思いますが、田舎で困るのは主に子ども達です。
ただ身近で買えなくなるというだけではありません。

イベントで売っているかき氷は多くが「ただの砕いた氷の塊」であり、決して「カンナで削ったような氷」では無いのです。
うすーーーく削って口の中で優しく溶ける氷の美味しさをこれまで200円、300円で子ども達に伝えられていたのが、伝えられなくなるのです。
また一つ、本物を知る機会が無くなってしまいます。

いなかの絶滅危惧種の氷屋さん、どうしたら残せるかな・・・。
ちょっと考えてみます。

ご近所にまだ氷屋さんが残っている方は、ぜひお店に足を運んでみてください。
色んなものの邪魔をしないのが純粋な氷です。色々と使えると思います。

そして氷屋さんと話す時は、貫というかつての重量単位を使う最後のチャンスかもしれません
「半貫 氷ください!」
「一貫 氷ください!」

 

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