本日和歌山県日高川町で行った、石垣積みワークショップ「石垣ツムツム」は全国的に見てもあまり実施例が無く、運営側も実体験が無いまま見切り発車してイベント化しましたが、炎天下の中の作業にもかかわらず、石垣積みの師匠始め地域の方々と参加して頂いた方々のご協力により、無事ケガ無く修了することができました。ありがとうございます。
地域の方々含めて全部で18人の方に参加していただき、参加者には石垣積みの伝統的な技術を実際に見て、やってみて、肌で感じてもらい、地域の方には石垣という一見田舎のどこにでもある景観を活用することが外から人を呼ぶ一つのきっかけになるコトを感じてもらい、またそれぞれの参加者がつながって交流してもらえる場になったのかなぁと思います。三方良し!ヨカッタヨカッタ。
それにしても、今回教えて頂いた師匠はスゴいです。
途中石の表面を玄能(カナヅチみたいなもの)で削って形を変える作業があったのですが、師匠は思った箇所を思った分だけ削ることができ、どこをどう打てば良いのか分かるといいますか、「石と会話できる」シーンを何度か見ることが出来て、改めて石垣積みの技術の奥深さを知ることができました。
せっかくなので今回作業の流れをそれぞれ写真に撮って、分かる範囲で以下にUPします。参加された方は復習にお使いください。
石垣積みには、道路にある石垣、畑の石垣、庭の石垣、井戸の石垣などなどそれぞれに積み方が多様にあるようで、また別の場所で第二回の石垣ツムツムを開催できたら良いなぁと思います(が、当団体はあくまで地域づくりを支援する団体であり、それぞれの地域・土地を知ってもらう意味も含めて各所で師匠になって頂ける方や活用できる場所を探すので、場所探し、師匠探しは本当に大変なのです。しばしお待ちを)
1.石垣の基礎となる根石(ねいし)を敷くための穴を掘る(「床掘り」トコボリ)ための準備中。これから、写真右側の斜面の両脇に石垣を作っていきます
2.根石を敷くための穴を参加者の方に掘っています。
3.だいぶん、穴が掘れてきました
4.石を積む穴の近くに、まずは最初に入れる根石用の大きな石を脇に置いていきます
5.根石の敷き方について、まずは師匠が実演
6.師匠の敷き方を見つつ、参加者も石を置いてみる。
写真は、根石が動かないようそれぞれの根石の後ろに小さ目の石を詰めるところです。
7.参加者が敷いた根石を師匠がチョット修正
8.根石の上に、2段目となる石を積んでいるところ
9.石垣を積む目安を示す水糸(ミズイト:写真のピンクの糸)にそって2段目を積んで行きます
10。下に置いた石の上にきれいに乗らない時は、玄能(ゲンノウ:カナヅチの大きいもの)で乗せる石を削ったり割ったりします
11.大きな石を並べたら、それぞれの石の背後に土を入れていきます(初めに穴を掘った際の土を使っています)
12.3段目も積み終わりました
13.参加者、どの面をどう置くかを思案中・・・。
14.茶色い斜面の部分を挟んで、両側の面に石垣を作っています
15.4段目まで積んで、予定の位置に達しました。
割り石の石垣完成!(まだ片側)
16.積み終わった後を横から見ると良く分かるのですが、安定するようハの字型に下が広がって積んでいます。
17.先ほど積んだ面では割り石(割った石)を使いましたが、今回はせつかくの勉強の機会ということで、もう一方の面は丸石で積みます。
丸石の方が平らな面が少なく、余計な空間ができやすく、置きづらいです。
18.こちらもまずは根石を敷くところから。
19.根石が敷けました。
パパが石垣積みをがんばっている間、こどもはヤギさんと触れ合い。
20.上に積むのにカタチが悪いモノは玄能で削ります。
21.2段目が積めてきました
22.大きな石の後ろに、固定のための小さな石を詰めることも大事な作業
23.予定の高さまで積めました。
はじめに掘った時の穴を埋めていきます。
24.反対側の丸石の石垣も完成!
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