和歌山県北部に腕の良い鍛冶屋さんがいるという噂を聞いて、訪ねてきました。
ただ、自分の手元には修理が必要な道具が無かったため、修理して欲しい道具のある農家さんと一緒に訪問してお話してきました。
一言でいうと、「濃い」です。
とっても「濃くて優しい」です。
既に若い方では無いのですが、仕事に対するコダワリが半端無くて、金物そのものや修理技術に対する研究、昔からの道具についての勉強に加えて、最新道具や機械についても勉強し、色々な道具を使っているはずの農家さんにも商品アドバイス・使い方アドバイスできるくらいに勉強されています。
その上で仕事としては金物の修理に特化されて、勉強した知識を活かして、応用して、「元の商品よりもっといいモノ・使いやすいモノに仕上げる」ことをモットーとして仕事に打ちこまれています。
今回実際にクワとスコップを預けた農家さんは修理されたものを使ってみて、「ただ刃先を付け替えただけでなくてとても使いやすくなっていた」と言われていました。
本当に農家さんのことを考えて仕事されている職人さんでした。
さらに、その農家さんは鍛冶屋さんとの世間話の中で、「まだ小さな子供がいる」という内容を含めた他愛無い話をしていたのですが、修理後に返ってきた道具を見てビックリ!!
道具が一つ増えていました。
なんと、頼んでいないのにもかかわらず、修理のベースとなるモノを渡していないにもかかわらず、子供用のミニサイズのクワが付いていました(写真3枚目)。
鍛冶屋のおっちゃん曰く、「これで子供と一緒に農作業できるやろ。とーちゃんの背中を子供が見て真似することができるやろ。」と。
本当にビックリの、粋な計らいでした。
素敵な鍛冶屋さんです。
※なお、本人の「ひっそりと良い仕事をする隠れ鍛冶屋でありたい」というコダワリのため、顔写真、住所は公表できません、また、好き嫌いもありそうです。が、どうしても修理したい金物がある場合はご相談ください。(興味半分の方はお断り致します)
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