いなか伝承社(地域活性化支援)のブログ

和歌山県内各所の農山漁村のファンを作り、土地も含めた「慣習や風俗、信仰、伝説、技術や知識」の次世代への伝承を目的とする団体のブログです。  https://tsuku2.jp/inakadss 

【「あしもとツーリズム」を提唱します+協力人材募集】

これまで地域おこしの現場で活動していて、行政や住民から感じることは、
・大規模なイベントをすることが大事だと思っている
・はやりものに飛びつきやすい(アート系、サイクリング系、IT系など)
・1年単位の事業計画(すなわち単発即席イベントはするが、自然を扱った長期的な事業や人材育成のようなソフト事業には手を出さない)
・地域おこし活動=行政や大学がするもの、と思っている
・行政が行う「地域おこし」政策が数回失敗すると、そこでもう「地域おこしは出来ないんだ」と思い込んでしまう。
NPO非営利団体に対する認識や理解はあまり無い
・地域おこし系のコンサルや肩書きの付いた人の意見を単に鵜呑みにする、そして行動しない。
・村の自慢は?と聞かれたら外部の組織が決めた○○100選や文化財認定を受けたものを考える人が多い
・自分の地域の歴史や文化に詳しい人は多いけれど、周辺の他の地域と比べて自分の地域がどのような特徴(表面的、潜在的)を持っているかをミクロな視点で説明できる人はほぼいない
 というようなことを感じます。
 
果たしてこれで良いのでしょうか?
 当団体では以前から、地域のみんなの足元(地元)こそ様々なネタが転がっていて、それを磨けばそこにしか無い宝(「地域資源」)になる。そこにしか無い地域資源を活用できれば、他地域と差別化を図ることが出来て、地域が生き残れる確率も大幅に上がる、と発言してきていますが現実にはなかなか「自分達の足元を見直そう」という動きにはなりません。
 周辺がどんどん都市化・マチ化していく中で、地域の方が代々守り続けてきた日常の暮らしこそが日本中で失われつつあるモノであり、価値がある、そしてグローバル化していく日本でこれからもっと価値が出てくると考えています。
 そこでこの考えを実証するために、特定地域の地域資源を調査し、それを磨き、一般の方にも分かりやすく表現や発信していく一つの仕掛け「あしもとツーリズム」モデルを作ろうと考えています。
舞台は和歌山県高野町周辺の農山村や中山間地(まだ仮)で、日本人や高野山に来る外国人旅行者などを対象にして、「日本の田舎のなにげない日常」を見て体験してもらおうと考えています。(ここでいう「日常や「資源」とは、物だけでなく、景観、文化、祭事、宗教、伝統技術、生活の知恵、人そのもの、暮らしそのもの、などのことを指します)。外からの人と交流し、その反応を持って地域の方々へその土地の本当の価値というものをフィードバックできればと考えています。
地域資源の探索から行うので、すぐに事業化は難しく、時間のかかるプロジェクトになるとは思いますが、今後日本の他の田舎の存続手段の一つとしての試金石にもなるのではないかと考えています。
 このプロジェクトはまだまだこれから企画を練っていく段階で、アウトラインしか決めていません。一緒に立ち上げて動かしていく仲間を募集します。通訳翻訳、WEB・映像、協力外国人、農業、デザイナー、体験受入れ協力者、その他クリエイティブな人など、いろんなジャンルの人募集。たとえ遠隔地の方でも協力して頂けることはあると思うので興味のある方はご連絡ください。

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