先日、クリエイティブな方々に山奥の集落まで来て頂いて、「ヒノキヒモ」職人さんとつなげました。
ヒノキヒモはその名の通りヒノキをうすーく削って作ったヒモです。
ビニールが出てくるまでは日本中で使われていましたが、時代の流れと共に取って代わられて、今では日本に極わずかな件数(たぶん片手も無い)の職人さんが残るだけとなってしまいました。
その職人さんの作るヒノキヒモはやっぱりスゴいです。
どうスゴいのかは作る前から始まっていて、ヒノキの80年以上の銘木を探し出し、それを地下蔵で乾燥させて、ある程度の水分量になったら、木の目に併せて全て同じ幅で手作業でカンナで挽く。その薄さ最少で0.02mm。機械では無理な職人技。
でも、それが今消えようとしている(後継者はいません)ので、何とか爪跡だけでも残せないかと思って動いています。
ただの包装資材の1本のヒモではなく、今はもうこの1本1本が職人さんの作る顔の違う作品です。
その価値を分かる方に来て頂いて、工房で現場を見て頂いて、つながって、ヒノキヒモを使った何か新しい価値のものが出来ないだろうか、と思って活動していたら、その価値を伝えられる作品をクリエイティブな方々が作ってくれました(写真はごく一部です、他にも作ってくれています)
見える化してもらえて、写真をデータでもらって、職人さんにそれを見せて、喜んでもらえて、職人さんのやりがいにつながって・・・コーディネート冥利に尽きます。
※最近も職人さんのところに行ったら、「乾燥させている木が完成したから来月から削り始めるよー」と教えてくれました。「木を見てどこで削るタイミングかどうか決めているの?」と聞いたところ、職人さん曰く「木の声を聞くと分かるんだよー」とのこと。ぜひとも木の声の聞き方、これをデータ化(見える化)して残したいなぁ。