いなか伝承社(地域活性化支援)のブログ

和歌山県内各所の農山漁村のファンを作り、土地も含めた「慣習や風俗、信仰、伝説、技術や知識」の次世代への伝承を目的とする団体のブログです。  https://tsuku2.jp/inakadss 

【真剣。ヒノキの小割り材 情報ください。】

先日ちょっと紹介した日本で最後のヒノキヒモ職人さんをサポートしたいので、書きます。
和歌山、奈良、三重県で「ヒノキの小割り材」を売ってくれるところをご存知の方があれば情報下さい。

職人さんは80歳越えてもまだまだ元気でヒノキヒモを作る気はあるのですが、材料が無く、81歳の職人自ら車で和歌山奈良の各地の製材所や材木市場を頻繁に見に行っていますが、それでも材料がありません。

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※職人の使うヒノキの小割り材とは、
樹齢80~100年のきちんと手入れされた森で育った、家の柱に使うようなまっすぐで節の無い銘木ヒノキで、その木の丸太から中心の角材を製材したあとに残る半円状の外側部分(小割り材)です。

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※材料の無い理由は、
・日本建築の家が作られる機会が減り、ヒノキの角材が製材されることも無くなり、小割り材が出てくることが無くなった。
・小割り材が例え出てきても、割り箸業者、卒塔婆業者、お寺の護摩木業者、樽丸業者との取り合いで、回って来ない
・長さの長い小割り材は、もっと回って来ない(今現在で3ヵ月間も探し続けているのに材料が出てこない)

 このままでは、材料が無いという理由でヒノキヒモ職人を廃業しないといけなくなるので、和歌山、奈良、三重県で何か情報あったら教えてください。自ら動く職人さんに伝えます。
木に関する仕事をされているつながりのある方は聞いてもらえるとありがたいです。宜しくお願い致しますm(_ _)m

 

★必要な小割り材(職人さんは「コワ」と言います)
厚み14mm以上
幅20cm以上
長さ55cm~1100cm
ヒノキの年輪の細かいもの
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 ちなみに、他の樹種やヒノキの間伐材などでヒノキヒモ様のものを職人さんは作ったことがありますが、どれも強度不足で、実用品にはなりませんでした。職人は、飾りのヒモを作るのではなく、どんな状況にも耐える実用的で美しいものを作ることにベストを尽くしています。縛りやすく、裂けづらく、耐久性があり、耐水性があり、耐荷重性があり、抗菌作用があるので食品にも直接使うことができ、更には使い手のニーズに合わせた長さや幅や厚み(0.02ミリまで可)、含油量の調整(天然色素で染める時に重要)など広く対応できる技術を持っています。

#ヒノキヒモ #職人 #実用品 #和歌山 #高野町