団体を立ち上げた理由は書くと長くなるので省きますが、儲かることもなく、地味な裏方の作業も多く、人の集まりやすい都市部に事務所やイベント現場を構えることなくわざわざ田舎の現場から地域おこしを仕掛け続けている理由について時々質問されますが、そのエネルギー源の一つは「人」です。
当団体代表の田中は、高知県に「お父さん」と「お母さん」がたくさん居ます。
2012年に実践的な地域づくりを学びに高知県の四万十で仕事をしていた時につながり、お世話になり、和歌山に戻った今でも応援してくれている「お父さん」と「お母さん」です。
先日3年ぶりに近況報告と顔見せを兼ねて会いに行ってきました。
体を壊された方もいて、体調が万全とはいえないけれど、お父さんとお母さんの笑顔がまた見られて良かった。来て良かった。
●安芸市でスープカレーのお店と美味しいシフォンケーキを出しているお母さん。目がいつも超キラキラして色々地域を盛り上げようと実践されている。会う度に「嫁はまだか?」と心配してくれる。
●中土佐町で高知一のカツオ(一本釣り)を売っている魚屋さんのお母さんとお店のスタッフのみんな。食事所も併設していて、観光地で有名なひろめ市場なんかよりも新鮮で美味しくて地の物が食べられるお店。行く度に「あれも食えーこれも食えー」と魚を食べさせてくれる。
●四万十町で野鍛冶職人をしているお父さん。身近な生活用の刃物を作る「野鍛冶」職人だけれどどんな刃物でも作れて、3メートルの大太刀からミニチュアサイズの刃物まで作れるスペシャリスト。刃物を語りだしたら止まらない。
●四万十町で、当時住んで管理していた廃校小学校の近所でしょっちゅう話をしに行っていたお父さんとお母さんズ。何でも教えてくれて、色々山の遊びに連れて行ってくれて、地元の人とつないでくれて、いつ行ってもプチ飲み会が開かれていて、高知の郷土料理をたくさん食べさせてくれました。
●梼原町で、猟師をしているお父さん。猟犬を扱い、猟師小屋も自分で建てて観察・研究熱心な凄腕猟師だけれど、実は動物好きでアマチュアカメラマンで孫大好きなワイルドおじいちゃん。
どのお父さんもお母さんも、高知県の県民性なのか、みーんな「豪快」「快活」「気のいい性格」。 いやな事があっても、後ろを振り返ることなく前を向いて生活しているのが表情や態度にすごく表れていて、話をするとコッチも元気になっちゃう。やる気がどんどん湧いてくる。
そんなみんなが和歌山での地域おこしの活動を応援してくれている。
「やってみたらいい」「やってみれば何とかなる」「がんばれ。しんどくなったら高知に来たらいい」。
振り向いたらそこに受け入れてくれる場所がある。だから和歌山でも頑張れる。
(注:今は和歌山でも応援してくれている方々がおり、一緒に活動して頂いています)
最後はやっぱり、人のチカラ。
若い人が前線で自由に動き、年配者がそれを心から見守りつつ応援している環境が作れたら最強のチームだと思います。