雨が降る中お越し頂いて、約2時間の暗闇体験(イベント全体では3時間)を堪能して頂きました。
本来は視界が真っ暗になった状態で少し歩いてお店まで行っていただく予定でしたが強い雨のために今回は断念し、それでもお店の外から暗闇の状態で入店して頂いて、着席。
簡単なオリエンテーション後にお食事開始。
<本日のメニュー>
1.じゃり豆 ※地元の郷土料理
2.マグロのお造り(あご下肉&脳天肉の食べ比べ) ※全然違います。
3.コシアブラのお浸し ※季節の山菜、天然モノ
4.四種のアヒージョ
5.マグロの目玉周りの小鉢 ※那智勝浦
6.セリとアサリの小鉢 ※季節の山菜、天然モノ
7.各種お肉のグラタン風(マグロのほほ肉・豚肉・牛肉の食べ比べ)
8.サーモンとマグロのソテー
9.春の山菜天ぷら5種(コシアブラ、コゴミ、茶の新芽、竹の子、ヨモギ) ※季節の山菜、天然モノ
10.2種のマグロの焼き鳥 炭火焼タタキ風(ビンチョウとメバチマグロ)
11.梅そば
12.クロモジ茶 ※自作の逸品
※マグロは「日本一の生マグロ水揚げ高」を誇る和歌山県那智勝浦町で水揚げされた新鮮なものを使用。
※メニューとして一言でまとめると上記のようにシンプルになりますが、参加者の方に暗闇の中で嗅覚や食感で素材感や意外性を体験してもらえるように料理一つ一つに、イベント専用の一手間を加えて頂いています。
以上の12品を提供し、お腹いっぱいにもなっていただきました。
主催者側としては視覚を奪われた皆さまの食事が円滑に進むようにガイドを行いますが、
・普段見慣れている食材のさわり心地(後半みんな手づかみになる)に超ビックリされる
・たぶん普段食べられている食材で香りや味の個性が強い物であっても、意外とみんな気づかない
・皆さん「匂いを嗅いてから食べる」パターンが多く、噛みながら匂いについて考えている際に「昔の記憶が蘇ってくる」らしい
・見えないので食べ始めは水・箸・皿・お手ふきの配置が分らず戸惑う参加者の方もおりましたが、最後には慣れてきて、まるで見えているが如く手早く目的のものを手に取れるようになる。
・ごく至近距離で隣同士に座っていて、互いに見えていなくても相手の領域を侵すことが全く無い
といった興味深い現象がありました。
また、参加者の感想からは、
・ゆっくり食べて味わうことができて、その時間が大切だと思った
・器に触れる(熱い冷たい)→嗅ぐ→触る→なめてみる→食べる→食感味わう→味を味わう→(口から抜ける)香りを味わう、という一つ一つのプロセス。
・「食べる」ということが普段当たり前すぎて、その価値に気づかなかった。
・食べるコト=生きるコトだと思った
・人は「目で食べている」ことを再認識した
・見えないことで食材を意識しながら食べることができた
・匂いを通じて過去の記憶をたどるのも面白かった
・見た目で食べることを躊躇していた食材もチャレンジすることができた
・目の見えない人が初めてのものを食べる恐怖感も実感できました
・手でつかんで食べることは快感
・手でつかんで食べると美味しい
というコメントを頂き、運営側としては貴重な体験と共に和歌山の食材や日の当たらない食材を知ってもらうことができ、やってよかったなぁと思います。また、「食べることそのものの価値を伝える食育として」「全盲者の気持ち体験」としても実施する価値があると感じました。
今年は、夏バージョン、秋バージョンも実施したいと思うので、興味のある方は声かけしてくださーい。決まったら連絡します。
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