トチ餅はどこで食べても風味が美味しいなぁ。
白峰村ではシコクビエを使ったオヤツも提供していました(はったいこor麦こがし風、といえば何となく伝わるかな)
食べるものがいっぱいある現代だから、食材を日本中から選ぶことができる今こそ、色々な食の多様性を知ることは面白いなぁと思います。
漁村の料理、農村の料理、山村の料理、飢饉のときに食べた救荒食、神事仏事の時だけ作られたお膳、それぞれの地域のこども達のオヤツ・・・文献上は非常に多様な食材や料理が記録されています。
ただ、実際に現代に残っているのはその一部。
「わざわざそんなものを探して食べなくても」
「美味しくないから残っていないんでしょう」
という声も時々頂きますが、そんなものは実際食べてみないと分かりません。
食べずに先入観だけで味を決めるのはもったいない!
なので、どんな食材(昆虫含む)も料理でも、食べてから考えます。
作り手によっても味が変わる(例えばトチ餅のあんこが砂糖入りのところもあれば、塩+砂糖で塩強め、などのところもありました)ので、可能ならば複数の作り手が料理したものを比較するようにしています。
その感想としては、昔の文献に載る食材や料理って基本的にマズいものは無いと思います。
その時代の人が美味しく工夫して調理してるし、食材のあく抜きが「技術」として代々受け継がれてきた時代。おいしさのランク差はあっても、マズいものは載っていません。
ほんのちょびっと調査した程度ですが、白山ろくの旧白峰村には、非常に厳しい山村の暮らしを背景にした「雑穀とトチの文化」「保存食の文化」がありました。
昔の人が雑穀を身近にある素材でどう下処理し、どう調理し、どう食べていたのか、もっと知りたいなぁ。保存食も、どう下処理して、どう漬けて、どう戻して、どう調理したのか、詳細も知りたいなぁ。
今の高齢者が亡くなる前に文化をもっと記録しないと・・・。