いなか伝承社(地域活性化支援)のブログ

和歌山県内各所の農山漁村のファンを作り、土地も含めた「慣習や風俗、信仰、伝説、技術や知識」の次世代への伝承を目的とする団体のブログです。  https://tsuku2.jp/inakadss 

【既に7年前から取り組んでいた!SDGs。長文です】

SDGsは「Sustainable Development Goals website」の略称であり、持続可能な開発目標を示し、正式名称は「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030年アジェンダ」となっています。


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2001年に策定され、2015年に達成期限を迎えたミレニアム開発目標MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択されたこの国際目標です。
2016年から2030年までの期間で達成を目指し「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載されています。

17のゴール・169のターゲットから構成され、「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)こと」を誓い、SDGs発展途上国のみならず先進国自身が取り組む普遍的なものとなっています。

具体的な中身を見ていくと、
SDGs(持続可能な開発目標) 17の目標と169のターゲットがあり、
その中でSDGsが騒がれる前から当団体「いなか伝承社」で取り組んでいるコトと被っている目標がいくつもあります。
元々当団体では持続可能な地域おこし、生物多様性や文化の多様性を守りながらの活用などを目標に2013年から動いているため、今すぐの結果は出ないけれども未来のために非常に大事なことを実践しているのではないかと思います。

以下、SDGsとリンクしている活動のご紹介です。


2.飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する

   この目標は2030年までに、飢餓とあらゆる栄養不良に終止符を打ち、持続可能な食料生産を達成することを目指しています。また、誰もが栄養のある食料を十分得られるようにするためには、環境と調和した持続可能な農業を推進し、生産者の所得を確保し、農業生産性を高めるための研究・投資を行う必要があります。

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2020年までに、国、地域及び国際レベルで適正に管理及び多様化された種子・植物バンクなども通じて、種子、栽培植物、飼育・家畜化された動物及びこれらの近縁野生種の遺伝的多様性を維持し、国際的合意に基づき、遺伝資源及びこれに関連する伝統的な知識へのアクセス及びその利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分を促進する。
→地域特有の栽培されている、又は栽培されていた在来種を掘り起こし、価値を調べて残るようにする。
→日本の野草及び薬草のかつての使われ方の発信

4.すべての人々への、包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する

   この目標は、2030年までにすべての子供が平等に質の高い教育を受けられるようにすること、高等教育にアクセスできることを目指しています。また、働きがいのある人間らしい仕事や企業に必要な技能を備えた若者・成人の割合を大幅に増加させることもねらっています。

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2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。
→文化多様性と文化の持続可能な開発への理解のためのプログラム提供やフォロー

8.包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

   継続的、包摂的かつ持続可能な経済成長は、グローバルな繁栄の前提条件です。この目標は、すべての人々に生産的な完全雇用とディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の機会を提供しつつ、強制労働や人身取引、児童労働を根絶することをねらいとしています。

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2030年までに、若者や障害者を含むすべての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、ならびに同一労働同一賃金を達成する。
→障害者の賃金up のための高付加価値商品作り支援

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2030年までに、雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する。
→地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための企画立案と実践

12.持続可能な生産消費形態を確保する

   この目標は、環境に害を及ぼす物質の管理に関する具体的な政策や国際協定などの措置を通じ、持続可能な消費と生産のパターンを推進することを目指しています。

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2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
→廃棄物を未利用資源と見なして新たな活用を模索、商品化

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2030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。
→日本各地の田舎において、地域の特徴を活かした持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報提供と意識を持つような体験プログラム作りと実施

15.陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

   この目標は、持続可能な形で森林を管理し、劣化した土地を回復し、砂漠化対策を成功させ、自然の生息地の劣化を食い止め、生物多様性の損失に終止符を打つことに注力するものです。これらの取組をすべて組み合わせれば、森林その他の生態系に直接依存する人々の生計を守り、生物多様性を豊かにし、これら天然資源の恩恵を将来の世代に与えることに役立つと考えられます。

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2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。
外来種及び増えすぎた生物を駆除し、在来種の保全するとともに、駆除した個体を資源として活用する

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2030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。
外来種及び増えすぎた生物を駆除し、在来種の保全するとともに、駆除した個体を資源として活用する

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2020年までに、外来種の侵入を防止するとともに、これらの種による陸域・海洋生態系への影響を大幅に減少させるための対策を導入し、さらに優先種の駆除または根絶を行う。
外来種及び増えすぎた生物を駆除し、在来種の保全するとともに、駆除した個体を資源として活用する

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2020年までに、生態系と生物多様性の価値を、国や地方の計画策定、開発プロセス及び貧困削減のための戦略及び会計に組み込む。
→地域特有の生態系や動植物を活用し、生態系や生物多様性の価値を伝えながら持続的に維持できるよう提案

17.持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

   持続可能な開発アジェンダを成功へと導くためには、政府、民間セクター、市民社会の間のパートナーシップが必要です。人間と地球を中心に据えた原則や価値観、共有されているビジョンと目標に根差すこのような包摂的パートナーシップは、グローバル、地域、国内、地方の各レベルで必要とされています。

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さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。
→地域や職業を越えて、想いを一にする人々とのネットワークを作り、そのつながりの中でスピードを上げて複数同時並行で仕掛けを行いながら持続可能な地域づくりを目指す

以上。
SDGsのために活動しているわけではなく、普段行っている地域おこし活動の延長にSDGsと被っている部分があります。
10年先、50年先の未来のために動かないといけないのに、国から言われたことしかやらない行政、目の前のことにしか取り組まない行政、分かりやすい結果のものにしか取り組まない行政、現地を調べもしない机上の空論で提言するコンサルの言葉を鵜呑みにする行政の担当者にはもう一度何のために何をやるのかという部分を考え直してもらいたいです。

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