たぶん都会の人は絶対に見ることが無いもの、「ハクサイ専用の曲刃鎌(きょくじんがま)」
冬のハクサイを収穫する際に使われる小さ目の鎌です。
その字の通りに、直刃ではなく、先端の水平部分の刃がゆるくカーブを描いている鎌です。
通常の鎌といえば、手前部分に刃がついているものですが、この鎌の大きな特徴は手前部分も奥部分にも両方刃が付いていることです。
その前後の刃を最大限に活かして、ハクサイを下部から切り取るときはハクサイを左手で押さえながら、奥側の刃を使って奥に押して切り、そのまま返す手で刃を引いてお尻の部分を綺麗にカットして余分な部分を落とすという非常に無駄の無い美しい動きがもたらされます。
作業を少しでも楽にするために、工夫されて作られた農家のための刃物なのです。
ただ、便利ではあるのですが、前後に刃が付いているために危険度もUPしていて、農家さんいわく「軍手をしていてもたまに手を切ることがある」らしい・・・。
と、そんなことを頭の片隅に置きつつ、ハクサイを手に取ってもらえたらと思います。