いなか伝承社(地域活性化支援)のブログ

和歌山県内各所の農山漁村のファンを作り、土地も含めた「慣習や風俗、信仰、伝説、技術や知識」の次世代への伝承を目的とする団体のブログです。  https://tsuku2.jp/inakadss 

【限界集落で昆虫食イベント3回連続やってみて】

週末に昆虫食も含めた自然をまるごと頂くイベント行いました。前日の天気予報的には曇りでしたが、当日開始時刻が近づくにつれて雨模様となり、採集時には大雨となってしまいました。
ただ、申し込んで頂いた参加者の方は誰一人キャンセルすることなく遠くから来て頂いたので、予定よりも大幅に採集時間を縮めながらも大雨の中みんな濡れながら採集しました。

今回のメニュー17品(写真は最後に載せました)
・この季節限定!野草の花茶3種類飲み比べ(ススキ、ヨモギ、イタドリ)
・昆虫素揚げ(バッタ、イナゴ、コオロギ、キリギリス、カマキリ、クモなど)
・虫の紫蘇巻き天ぷら(中身は同上)
・虫の(野生の)ニラ巻き天ぷら(中身は同上)
・(野生の)ニラでニラ玉風
・(野生の)ニラ味噌汁
スベリヒユのたたき
・朝採りミョウガのサラダ(胡麻ドレッシング和えと醤油和え)
・朝採りミョウガの甘酢
・サクラケムシ桜餅
・サクラケムシ揚げまん
・イナゴ、バッタやコオロギの佃煮盛り合わせ
・焼きカメムシ
・サワガニ素揚げ
・地元でとれたクリの栗ごはん
・イチイの実(山の果物)
・茶粥(和歌山の郷土料理)

今回は大雨により採集時間が大幅に短縮されたので素材の種類も量も少なくなってしまったのですが、参加者の方みんなで下処理や調理を行い、飲み物からスイーツまで割と盛りだくさんで作って頂きました。

そんな中、なんと7歳のちびっこがイナゴの佃煮にハマって一人でバクバク食べてくれました。めっちゃ好きみたい。彼の中ではそこら辺のイナゴ=「ごちそう」「おやつ」「佃煮にすると美味しい」というイメージになってるかも。
そして昆虫食が初めての方も、「美味しい」と言って色々と食べてくれました。

「野食倶楽部」と銘打ったイベントは今回で14回目、今年は7月8月9月と毎月1回続けてイベント化し、初めて和歌山の山村を現場に設定して非常にアクセスが悪い中にもかかわらず、一定数の方が参加してくれました(3回全部来てくれた方も!)。ありがとうございます。

人口60人の限界集落に、地域にあるものを使って毎月10人以上の参加者にお越しいただきました。
これにより「うちの村には何にも無い」と言うような過疎地域・山村集落でも、身近な自然を活かして他の地域では体験できないようなプログラムを組んで提供すると、集客につなげることができることが実証できました。
「何にも無い」とか「電車で来てもらえない」とか言っていても無いものはないし、今すぐどうにかなるものではないので、農山村の地域おこし(特に交流人口の増加やふらっと来てもらえる現場作り)については目の前に広がっている自然を利用しての「仕掛け」を考えた方が早いです。間違っても集客のために目新しい箱モノを作る必要は無いです。小さな財政規模なのに数千万や億のお金をかけて箱モノを作るくらいならバスの本数を増やしたり、告知にお金をかけたり、地元のやる気のある人材の育成に使った方が確実に役に立つし地域の生き残れる確率が上がります。

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#昆虫食 #廃校活用 #何でも食べてみる会 #身近な生き物 #食べられる野草 #薬草 #みんながハンター #共同調理 #好奇心 #持込み歓迎 #和歌山 #自然 #地域おこしの仕掛け人

 

【木造の廃校めぐりツアー開催】

通常は非公開ですが役場に協力して頂いて、木造構造物に詳しい建築士の先生方をお招きして、「木造の廃校3ヶ所を巡る特別なツアー」を実施。

廃校の現在の様子を確認して頂いて、学校が建てられた当時の建築技術や廃校の構造の特徴的な部分について教えて頂きました。

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全部の廃校を残すことが出来れば良いのですが、現実的には難しく、それでもただ入り口を閉ざしてモニュメントとして残すよりも「それぞれの廃校(+地域)の特色を活かした利用を模索するために、色々と活用してみる」ことが重要なのではないかなぁと思います。
行政は色々と責任を取りたくないので廃校、特に古くなった木造校舎の活用には後ろ向きですが。

置いてあるだけじゃ、廃墟好きの人たちに荒らされるだけ。ヨソモノに門戸を開けば、アイデアは無限にあるのになぁ。

#廃校活用 #地域資源 #地域おこし #木造校舎 #1980

【ど根性スイカ できました】

事務所(兼代表の自宅)の入り口スペースは駐車場になっているのですが、毎日車の出入りするその場所にスイカが出来ました!

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そもそも駐車スペースなのでガレキ+固い地面という不向きな場所に加えて、車のタイヤどうしの間から生えてきて、器用に中央で成長し続けてとうとう大きな実をつけました。
 
そのうち車の底とぶつかるので、どのタイミングで収穫しようかなぁ・・・。
 
#珍百景 #ど根性スイカ #観察してると愛着が沸く #外で食べてタネをぷっぷしていたのが原因 #いなか暮らし

【テレビとYahooニュースでました~v@昆虫食イベント】

ご報告が遅くなりましたが、毎日放送の「ちちんぷいぷい」という番組で当団体の行っているイベントを20分間取り上げて頂きました。
 
内容は「昆虫食を通じた地域おこし」という切り口で9時間分くらいの内容をうまくまとめていただいていました。
時間帯的に主婦の視聴者が多かったと思いますが、お茶の間の皆さんにも割と好意的に受け取って頂けたようです。

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その後、文字のニュースになって、ヤフーニュースのTOPページもしばらく飾っていたようです(写真とりそびれた)。
 
当団体では昆虫食に特化しているわけではありません。
「いなか伝承社」という団体名の通り、農山村での暮らし・田舎での暮らしの中で、身近な自然をまるごと頂くことを提案しており、スーパーに並ばないけど美味しい野草や木の実、ウナギや鮎以外の川の魚、田んぼのタニシやドジョウといったあまり知られていない資源をもっと知ってもらいたいと思い、その中に並列で「昆虫を食べる」ということがあります。
 
なので、昆虫食の専門家というよりは、昆虫も含めた身近な未利用資源・低利用資源の活用の専門家という捉え方をしてもらえたらと思います(虫自体はイベント時以外でも時々調理して食べていますが)
 
せっかく自然に囲まれた田舎に住んでいるのに、都会と同じように「スーパーで食材を買う」だけじゃ何だかもったいない暮らしじゃない!?
 
#テレビ出たよー #ヤフーも載ったよー #ちちんぷいぷい #毎日放送 #昆虫食 #野食倶楽部 #いなか伝承社 #昆虫も資源 #地域資源の活用 #農山村の地域おこし

【廃校で撮影会 part.2】

地域おこし活動で関わっている地域の廃校の活用を検討するために、先月に続いて「撮影会会場」として再び使っていただきました。

校舎内を利用していただいたのはモチロンですが、なんと近所の川でも撮影するということで、モデル役の浴衣の女性陣が濡れることもいとわずに川の中へザブザブ入って撮影されていました!
その熱意にビックリ━━━━━( ゚Å゚;)━━━━━!!?

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ちなみに預かっていたインターン生は大学が史学部ということもあってか、図書室のふるーい蔵書に目をキラキラさせて「こんなの他の図書館には無い(年代が古いのでもう撤去されている)ですよ!貴重な本がいろいろあります!」と言ってスマホで検索してくれて、誰も気付いていなかった、蔵書の価値を見出してくれていました。

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撮影に興味のある方おられたらご連絡ください~。

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(地域の方が流しそうめんしてくれました♪)

#廃校活用 #地域おこし #山村 #限界集落 #インターンシップ #撮影会 #写真大好き

【インターン生、無事終えました!】

神戸女子大学から10日間、当団体「いなか伝承社」のインターンシップに来てくれていた大学生が本日最終日を迎え、無事修了しました。
 
山奥の、ガソリンスタンドもコンビニも信号もない集落の中で住みながら、普通の就活のためのインターンシップとは全然異なる内容であるとともに、一つの地域おこしの手法だけにとらわれず、団体で行っている期間中の同時並行の全ての企画について参加・見学して頂いて、「考え方」や「どうしてそうなるのか」なども学んでもらいました。

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関わって頂いた皆様、お時間を頂いてありがとうございました。
 
今後の本人の生き方の参考になればいいなぁと思います。
 
ーーー以下、本人に最終日の今日「振り返り」を行わせて書いてもらった感想です。そのままコピペしますので伝わらない部分もあるかと思いますが、なんとなーくでお読み下さいーーー
 
◎イメージどのように変わったか(インターン前とインターン後)
・廃校で撮影会って何?撮影して帰るだけと思った。→ただ撮影会して帰って頂くのではなく、イベントで受け入れた人の面倒は最後まで見る(わざわざ遠くから来てくれたから)。 廃校を利用して撮影会をすることで、廃校の良いところを外部に発信できて、若い人たちの力でリピーターが増えて、地域の人とも交流できる。普段あまり目につかない廃校を、地域おこしに使うのは意外だったが、面白い(それぞれの学校に良い場所あるから)。
 
高野町高野山(宗教)のイメージしかなかった→宗教的観光地のイメージもまだあるが、日本でもあまり知られていない、貴重な桧紐や薄板を生み出す人間国宝級の●●さん夫婦や●●さんなど、素晴らしい伝統を受け継ぐ方々がいる。大自然の腕に抱かれてるような美しいのどかな場所。歴史と伝統と自然が共存。高野豆腐以外にみょうがが特産品であることも初めて知った。
何より、よそ者の私に対しても優しく接してくれたのが嬉しい。人も素晴らしい。
見学したいと急に言ったにも関わらず快く受け入れてくれた。
 
・地域おこしは、農業やって商品開発して県外などに売り出すイメージ強かった(一方的)。イベントやってるぼんやりしたイメージ→今回こっちに来てみると、実際には多くのイベントがある。でも、満足して帰ってもらっただけでは、リピーターが増えないことが分かった。
地域の人と、イベント参加者が直接関われるように企画しなければいけないことの難しさ(旧筒香小学校の図書館活用にはどうすればよいか企画する時に実感)。
他にも、薬草探してもくもくと切って、飲み比べしてっていう地道な作業も裏でやってることは知らなかった。農業にしても、地域の人と協力して、朝早く起きて汗水流して育てている。廃校での撮影会、昆虫食など普段人が目につかない違ったことをやることで他の人に知ってもらえる(稲作体験だとどこでもやってるから、誰も行きたがらない)。
 
伝統工芸品についても、今それがどういう状況なのか(風前の灯火、日本に一組だけとか)ということが本人たちから聞けたので、史学科としては興味深かった。
障がい者への接し方に悩んでいたので、施設の所長さんと話して、普通に接すれば良いということが分かった。
地域おこしのイベントの企画まで考えることができた(まだやってないが)。
農業はここに来る前(小学生以来)にもやったことあるが、田植えか野菜の種植えくらいなので、こっちに来て久しぶりに本格的にやりたかった。充電型の草刈りも。植えて水やりだけじゃなく、出荷するところも見たかった。草刈りができたのでそれでも満足。
 
◎提案(~がしたかったとか)
イベントにもっと関わりたかった(森のようちえんとか昆虫食)
和歌山県以外の親子どもや地域の人と触れあえる機会にもなるので。子どもも好きだし、大学の文化祭で子どもに接して慣れたので。
 
◎楽しかったこと
建築関係の方々に廃校を案内した
農業の手伝い
福祉関係の方々と打ち合わせ
薬草茶飲み比べ
 
◎しんどかったこと
唯一辛いと思ったのは、真夜中の2時半に起きることで、それ以外は楽しかったので、特に辛いとは思わなかった。
 
インターンのあとどうしたいか
ここに来る前の私と同じく、和歌山県民含めてたいていの人は、高野町高野山という宗教的観光地のイメージばかり強いと思うので、学生の私が出来ることは、インターンシップ事後報告会で、高野町の伝統工芸や地域の人の優しさを伝えて高野町の良さを発信していく。
他の地域でやった農業のこととかも。
大学か部活のイベント、授業で何か発表する機会があれば、そちら方面でも伝えていきたい(先生方にも伝わるように)。
時間があれば、歴史ばかり研究するのではなく、和歌山県民俗学、特産品も独学で調べたい。
 
ーーーコピペ以上ーーーーーーーーーーーー
 
頑張ってくれて、色々と「気付く」ことがあり、「学び」を持って帰ってもらえたようです。(*´-∀-)ホッ-3

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