「発酵はオモシロイ。試食編:
~プロと一緒に有田産『魚醤』の可能性を探る~
先日、漁協に協力していただいて、
朝採りの新鮮な「スーパーには並ばない、ご当地魚」を発酵させて魚醤を作りました!
それを使って2人の料理人(この日はラオス料理の料理人)にお越しいただいてご当地魚醤の可能性をみんなで探ります。
▼背景
・未利用魚や未利用部位を活用したい
・低利用魚の活用方法を探りたい
・有田市で何か面白いことを仕掛けたい
・発酵はまだまだ可能性がある
・市販の魚醤は材料に一種類の魚しか使っていないものがほとんど。複数魚種使えば複雑な旨味が出て面白いのでは?
▼試作の魚醤について
今回使った魚醤の材料
(捨てられちゃう)アジ、サバ、マイワシ、ネンブツダイ、クロムツ、ヒイラギのブレンド仕込み
▼作った料理
→小松聖児 講師
京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科に所属中に3年間に渡ってラオスに渡航。合計8ヶ月滞在しながら淡水魚を中心とした淡水水産資源利用について研究を行う。
滞在中に気づいたラオス料理の美味しさを再現すべく、帰国後に独学でラオス料理を習得し、現在は水産卸売会社勤務の傍らで出張料理人 ・イベント出展の形態でラオス料理を振る舞う「小松亭タマサート」を主宰し、ラオス料理と淡水魚食の普及を目指している。
現在のメインの活動は、琵琶湖で漁獲される天然淡水魚のうちの未利用魚をラオス料理にして人に食べて頂く事。
ラオス料理を作る上で欠かせない調味料である、淡水魚を原料としたラオス版魚醤油(パデーク)の自作にも5年前から取り組み、昨年ついに満足のいくものが完成した。
現在は月に一回、滋賀県で開催される青空市場(マルシェ)で琵琶湖の漁師から分けてもらった魚のラオス料理をふるまうことがメインになっている。
・ラオス風スープ
・ラオス風蒸し魚
・ラオス風サラダ
・タイ風つみれ揚げ
・アナグマサラダ
▼まとめ(試したコト及びアドバイス頂いたことの両方含む)
・原液は発酵5ヶ月目、美味しい。
・濾過した液体だけだと、東南アジア料理にはちょっと大人しすぎる
・濾過時に残った固形分も「魚醤」と言う
・濾過時に残った固形分で、ダシがとれる
(今回仕込んだ魚醤の材料が小魚だったのでペースト化もしやすかった。中型以上だと骨が固いので難しそう)
・生魚臭さは無い(独特のフレーバーは有る)
・海外の魚醤は、そもそもそのまま原液で使わないらしい。
(日本の醤油のように原液をそのままかけない)
・スープに使えば魚醤をたっぷり使っても塩辛くならない。
・ハーブやレモン/ライムと今回の魚醤の相性がかなり良い
・何にでも合う。使い方次第
・アナグマ美味しい
▼個人的な感想
・魚醤ペーストを使ったピリ辛タレが、見た目の色は土色でなんだけれども、食べてビックリとても美味しかった。和歌山の様々なフルーツとコラボさせて応用できるかも~v
・今回の参加者の皆様は。東南アジアの旅行経験や美食家の方が多かったのですが、自家製魚醤自体の味も美味しいと言っていただいて、自信が付きました!
▼今後
有田市及び有田郡(広川町、湯浅町、有田川町)の役に立てる形を探りながら進めていく予定です。
魚醤の可能性はまだまだありそうなので、面白そう、関わりたい!、とビビっときた方は地域問わずご連絡下さいm(_ _)m。
▼次回のご案内
12月に魚醤を仕込むイベントをするかも(お持ち帰り頂いて発酵・熟成させて使えるのは来年秋かな)。
ただ、冬は水揚げ量が全般的に減るので、捨てられてしまう魚の量も比例して減少し、イベント化するほどの量が確保できるかはまだ不明。漁師さんと相談しながら進めます。
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